精神科で必要とされる男性看護師の存在

通常、看護師と言えば女性の職場というイメージがかなり強いですが、精神科病棟には女性の看護師だけでなく男性の看護師も多数配置されています。

その理由は精神科の場合調子が悪くなると暴力行為に出てしまう患者さんがいるからです。
そのような患者さんは例え女性であっても急性期にはかなりの力を発揮します。そのため女性の看護師だけでは対応が不可能な場合がほとんどです。精神科における男性看護師の一番の仕事はこのような場合に安全に抑制する事です。

また、精神科の男性看護師の仕事は患者さんを抑制する事だけではありません。
うつ病や強迫神経症などの一部の精神科疾患を抱えている人の中には女性が苦手な人もいます。そのような人は女性看護師がケアに当たっても症状が悪化してしまう可能性が高まってしまうのです。
そのような時には男性看護師の出番になります。
そこまで女性が苦手という場合でなくても、男性の患者さんに対し、同性の看護師がケアすることで、相手の気持ちが和らぐというケースもあるのです。

需要が高い男性看護師ですが、実際のところなかなか看護師を希望する男性が増加しないことが危惧されています。
実際、医療現場で働く看護師はほぼ女性が占めており、女性特有の雰囲気で働くことに抵抗を抱く人が多いのは否めません。病院全体で看護師のフォローをするなどして、男性も女性も関係なく快適に働ける環境を作ることが、病院のこれからの課題となっています。